心理カウンセラーを目指してみたい40代以上の方、年齢や未経験から躊躇してしまっていないでしょうか。未経験の40代であっても、正しいルートをたどれば、豊富な人生経験を武器にした心理カウンセラーとして活躍できます。

この記事では、40代から心理カウンセラーを目指す方法を紹介します。心理カウンセラーに必要な資格や、心理カウンセラーとして働く場合の年収も解説するので、これから転職や資格取得を目指す人は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

  • 未経験の40代でも心理カウンセラーになれる
  • 心理カウンセラーとして働くためには資格が必要
  • 心理カウンセラーの平均収入は約300~590万円
  • 心理カウンセラーになったあと、理想とのギャップで後悔する可能性がある
  • 心理カウンセラーに向いている人、向いていない人

目次

  1. 未経験でも40代から心理カウンセラーになれる?
    1. 心理カウンセラーになるのは40代からでも遅くない
    2. 採用実態と未経験からの始め方
    3. 40代から心理カウンセラーを目指すロードマップ
  2. 40代から心理カウンセラーになるために必要な資格
    1. 公認心理師
    2. 臨床心理士
    3. 認定心理士
  3. 40代から心理カウンセラーになるなら知っておきたい「リアル」
    1. 心理カウンセラーの年収
    2. 副業や開業後の収入モデル
    3. 心理カウンセラーを目指した40代によくある後悔
  4. 40代から心理カウンセラーを目指す人の向き不向き
    1. 向いている人の特徴
    2. 向いていない人の特徴
  5. 心理カウンセラーには40代だからこその強みがある

未経験でも40代から心理カウンセラーになれる?

40代から未経験分野に挑戦するのは、プレッシャーを抱えやすいものです。多くの業種では経験者を雇用するケースが多く、未経験者が転職に失敗したという事例は少数派ではないでしょう。

そこで、40代から心理カウンセラーを目指すにあたり、知っておきたい3つのポイントを解説します。

  • 40代から始めても遅くない理由
  • 採用実態と未経験からの始め方
  • 40代から心理カウンセラーを目指すためのロードマップ

未経験から始める心理カウンセラーへの転職を成功させるために、ここは押さえておきましょう。

心理カウンセラーになるのは40代からでも遅くない

心理カウンセラーに年齢制限はないため、40代からでも転職は可能です。心理カウンセラー業界で重視されるのは、3つのポイントです。

  • 信頼感をもてる
  • 相手と向き合う姿勢がある
  • カウンセリング知識と倫理観をもっている

年齢よりも上記を重視して人材確保にあたっているのがこの業界の特徴です。

一方で、40代でも必ず転職ができるのかというと、そうではありません。求める働き方によって、未経験では理想とする心理カウンセラーとしての転職先が見つからない可能性もあります。

採用実態と未経験からの始め方

未経験であっても、人生経験が豊富な40代は、心理カウンセラーに採用されやすい傾向です。カウンセラーには、以下のような相談が多くあるからです。

  • 子育てや夫婦関係
  • 親の介護
  • 仕事に関する悩み

また、大切なものを失った喪失感でカウンセリングを受ける人も少なくありません。こうした悩みに対して、経験をもとにしたカウンセリングができる40代は、未経験でも採用される可能性があります。

40代から心理カウンセラーを目指すロードマップ

40代が未経験の心理カウンセラーを目指すとき、以下のような方法があります。

資格の種類 資格取得ルート 期間 費用
公認心理師 4年制大学 最短6年 100万円~
臨床心理士 大学院 最短2年 約220万円
民間資格 民間の養成機関 数か月から数年 数万円~

公認心理師は更新のない国家資格で、取得費用が高額化しやすい傾向があります。国家試験の受験資格を得る方法は複数ありますが、どの方法をとったとしても取得にかかる期間が長期化しやすいのが特徴です。

臨床心理士は実習時間が少ないのが特徴で、大卒向けのルートです。

一方、民間の養成機関では、さまざまな心理カウンセラー資格を発行しています。民間資格でスクールカウンセラーや病院のカウンセラーになるのは難しいものの、心理カウンセラーとして働くことは可能です。

40代から心理カウンセラーになるために必要な資格

40代から心理カウンセラーになるためには、必要な資格を取得しなければなりません。心理カウンセラーになるために役立つ資格は複数あり、民間の通信講座などで取得できるものもあります。しかし、心理カウンセラーとして働く場合、以下の3つの資格があるとないとでは収入に大きな違いが出てきます。

  • 公認心理師
  • 臨床心理士
  • 認定心理士

ここでは、これら3つの資格について紹介するので参考にしてください。

公認心理師

公認心理師とは、心理学に関する唯一の国家資格です。専門的な知識やスキルを有し、以下の業務に携わります。

  • 心理状態の観察や分析
  • 心理相談と助言、指導や援助
  • 支援を要する人の関係者に対する相談や助言、指導と援助
  • 心の健康に関する知識の普及や教育、情報提供

公認心理師としての主な活躍場所は、以下の5つの分野です。

心理カウンセラーとしての最上級資格である公認心理師資格は、医療現場で働く場合に必須となるケースが多くあります。

なお、公認心理師の試験は年1回の実施です。

(参考:厚生労働省|公認心理師)

臨床心理士

臨床心理士の認定は、「公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会」が行っています。民間資格ではあるものの、歴史ある資格であり、高い信頼性を誇ります。

臨床心理士には、以下の4つの専門業務が求められています。

心療内科や精神科、スクールカウンセラーなど、臨床心理士の需要は多岐に渡ります。

なお、認定協会では年に1回の資格審査を実施し、合格すると臨床心理士として活躍できます。

(参考:公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会)

認定心理士

認定心理士は、「公益財団法人 日本心理学会」が認定する心理学の基礎資格です。資格取得には、4年制の大学で基礎知識や技術を学ばなければなりません。

認定心理士の活動には、以下のような分野があります。

専門知識を活かした心理学的な視点で調査や分析を実施します。公認心理師や臨床心理士と連携しあっているのが認定心理士です。そのため、幅広い分野で心理カウンセラーの補助的な役割を果たしています。

(参考:公益財団法人日本心理学会)

40代から心理カウンセラーになるなら知っておきたい「リアル」

人生経験を仕事に活かせる心理カウンセラーですが、収入や仕事内容が理想とは異なる場合もあります。そこで、40代から心理カウンセラーを目指す前に、以下のような現実的なことも知っておくことが大切です。

  • 心理カウンセラーの年収
  • 副業や開業後の収入モデル
  • 心理カウンセラーを目指した40代によくある後悔

ここでは、心理カウンセラーを目指したあとのギャップを埋めるために、知っておきたいリアルな情報を紹介します。

心理カウンセラーの年収

心理カウンセラーの年収は、所持している資格や働き方によって異なります。

国家資格である公認心理師は、需要が高く就職先は多岐に渡ります。臨床心理士も信頼度が高く、同様です。

また、心理カウンセラーの年収は、働き方によって大きな差が生まれるようです。病院や地方自治体で働くカウンセラーは平均約430万円となっています。一方、スクールカウンセラーは約590万円と、平均年収が高めです。ただし、勤務先や勤務日数によって年収にばらつきがあるため、一概に平均年収だけを目安とするのは危険でしょう。

(参照:

令和5年度公認心理師の活動状況等に関する調査報告書(一般財団法人 日本心理研修センター)

厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査

厚生労働省 job tag|カウンセラー(医療福祉分野)

厚生労働省 job tag|スクールカウンセラー)

副業や開業後の収入モデル

心理カウンセラーを、副業に選ぶことも可能です。たとえば、スクールカウンセラーは1日の勤務が3~4時間と短いことも多く、仕事によってはダブルワークが可能です。

また、心理カウンセラーとして独立開業すれば、高い年収を目指せる可能性もあります。人によっては、年収1,000万円以上となる場合もあるようです。

軌道にのるまで収入面に不安はあるものの、高いスキルと知識があれば、安定した年収が期待できるでしょう。

心理カウンセラーを目指した40代によくある後悔

40代の未経験者が心理カウンセラーを目指すとき、資格取得の場面から、働き始めたのちの収入面、実際の業務における理想と現実のギャップなどで後悔することがあります。例えば以下のような点です。

  • 難易度の高い資格のため取得が困難
  • 民間資格だけでは採用されにくい
  • 実務経験を積む場所が限られている
  • 感情を完全にコントロールするのが難しい
  • 非常勤の掛け持ちだと収入が低い

40代で心理カウンセラーを目指す際は、資格取得や収入面のリスクを理解し、できるだけカバーできるような綿密な計画を立てることが大切です。

また、心理カウンセラーは、他者の悩みを受け止めなければなりません。しかし、相談内容によっては悩みの重さに感情をコントロールしにくいこともあります。

このようなケースが重なると、心理カウンセラーを目指したことを後悔する可能性が高くなると考えられます。

40代から心理カウンセラーを目指す人の向き不向き

40代以上で心理カウンセラーを目指す人は少なくありません。しかし、後悔するケースもあることから、まずは自分自身がカウンセラーの適性があるかどうかを判断することが大切です。そこで、心理カウンセラーに向いている人と向いていない人を紹介します。

向いている人の特徴

40代で心理カウンセラーに向いている人は、以下に該当するケースです。

  • 人に関心がありながらも一定の距離感を保てる人
  • 視野が広く守秘義務を守れる人
  • 穏やかな心で根気強く向き合える人
  • コミュニケーション能力が高い人
  • 論理的な思考力で人の役に立ちたい人
  • 人に寄り添い細かい変化に気づける人

心理カウンセラーは、人に関心がなければ、話に耳を傾けて悩みを引き出すことができません。しかし、悩みを打ち明けてもらえるまでに時間がかかることも多く、相談者に根気強く向き合うことが求められます。

人の幸せを願い、論理的な思考と多角的な視野で、総合的な判断をできる人が心理カウンセラーに向いています。

向いていない人の特徴

心理カウンセラーに向いていない人の特徴は、以下のとおりです。

  • 聞くより話すほうが好きな人
  • 感情移入しやすい人
  • コミュニケーションが苦手な人
  • 人に対する興味や関心が薄い人
  • 向学心のない人

相談者の悩みに対しての過度な感情移入は、客観的な思考の妨げとなります。怒りや悲しみなど負の感情を自分でコントロールしつつ、相談者の話を聞く姿勢に徹しなければなりません。

また、必要な支援を考えるために、心理カウンセラーは常に最新の情報や知識、スキルを学び続ける姿勢が重要です。そのため、ただ「資格を取って働きたい」と考えているだけの人は、心理カウンセラーになってから、後悔する可能性があります。

心理カウンセラーには40代だからこその強みがある

心理カウンセラーを目指すとき、40代だからと言って年齢を不利に感じる必要はありません。資格取得は簡単ではありませんが、正しいルートを選べば、高い収入も目指せます。そして、人生経験が豊富な40代だからこそ、未経験でも採用されるケースが少なくありません。

ただし、心理カウンセラーは勤務先や働き方によって収入にばらつきがあります。必ずしも高収入になれるとは限らないことを知ったうえで、心理カウンセラーを目指す必要があります。

40代から心理カウンセラーを目指す際は、自分自身の性格を見つめ直し、適性の有無を見極めてみましょう。そのうえで、自分に合うキャリアプランを形成し、心理カウンセラーを目指してみてください。