YouTubeやInstagramを見ていると、気づいたら何時間もたっていた、という経験はありませんか。旅行の風景、丁寧な暮らし、料理やお店の紹介など、つい見入ってしまう動画が毎日のように流れてきます。こうした動画の多くは、編集によって「見やすく」整えられています。

今、こうした動画を作る「動画編集」の仕事に興味を持つ人が増えています。ただ、未経験から始めて本当に仕事になるのか、不安を感じている人も多いのではないでしょうか。この記事では、動画編集に興味はあるものの一歩踏み出せずにいる人に向けて、仕事内容や収入など知っておきたい現実をわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 動画編集は市場が拡大している分野で、未経験からでも仕事につなげやすい
  • 未経験から始めた場合の収入目標は5千円~3万円、そこから収入アップを目指す
  • 40代以降の女性が日常生活で培ってきた「暮らし目線」や「丁寧さ」が編集現場では強みになる
  • 未経験から動画編集を仕事にするための具体的な3つのステップ

目次

  1. 動画編集ってどんな仕事?未経験から始めやすい理由と仕事内容
  2. 未経験から動画編集を仕事にするときに知っておきたい時間・収入・初期費用の目安
    1. 動画編集は「思っているより時間がかかる」仕事
    2. 動画編集を始めるときにかかる初期費用
    3. 動画編集を未経験から始めた場合の収入の目安
  3. 40代以降の女性が、未経験から動画編集を仕事に選ぶメリット
    1. 時間や場所に左右されずに、自分のペースで続けやすい
    2. 在宅ワークとして働きながら、専門的なスキルを積み上げられる
    3. 40代以降の女性の「暮らし目線」や「丁寧さ」が動画編集で強みになる
  4. 未経験から動画編集の仕事を始める3つの方法
    1. 1.まずは基礎スキルを身につける
    2. 2.クラウドソーシングサイトで仕事に応募する
    3. 3.SNSで自分の動画を発信してみる
  5. 未経験から動画編集を仕事にするという選択肢

動画編集ってどんな仕事?未経験から始めやすい理由と仕事内容

動画編集の仕事は、撮影された動画素材をつなぎ合わせ、見やすく整えて、伝えたい内容がきちんと伝わる形に仕上げることです。テロップを入れたり、不要な部分をカットしたり、音やテンポを調整したりすることで、動画の印象は大きく変わります。たとえばInstagramやYouTubeなど、日常や暮らしを切り取った動画の多くは、撮影された素材をそのまま使うのではなく、編集によって見やすく、伝わりやすい形に整えられています。

ここ数年、企業だけではなく、個人事業主や小さなお店、教室を運営している人が、サービス紹介やSNS用の動画を作るために、編集作業を外注するケースが増えています。国内の動画広告市場の推移と予測をまとめたものが以下のグラフになります。

グラフからもわかるように、市場規模は2027年に1兆円を超えると予測されています。このように需要が広がり続けている分野だからこそ、未経験者にもチャンスがあります。

動画編集の仕事とは、すでに撮影された動画素材にテロップやBGMを加えて、見やすく整えるのが、主な内容です。発信する側の「ここを伝えてほしい」という意図をくみ取り、動画として形に仕上げる役割が求められます。文字の大きさや色、テンポなどを調整するなど細かな作業が多いですが、その分、できあがった作品にクライアントが満足してくれたときには、大きなやりがいを感じられるでしょう。

未経験から動画編集を仕事にするときに知っておきたい時間・収入・初期費用の目安

動画編集は「思っているより時間がかかる」仕事

動画編集は、未経験から始める場合、思っている以上に時間がかかる仕事です。Instagramなどで見かける1分程度のショート動画でも、カットや文字入れ、BGMの調整などを丁寧に行うと、最初は1本の完成までに5〜10時間、あるいは数日かかることも珍しくありません。

見る人にどんな印象を与えるかなどを考え、コンマ数秒単位でカットの位置を調整したり、テロップのフォントや色を工夫したりする作業は、非常に細かく根気がいります。しかし、その丁寧なこだわりこそが動画の質を左右します。最初は時間がかかるからこそ、いきなり本業にするのではなく、まずは副業や在宅ワークとして、今の生活に合わせた働き方で始めてみる人が多いようです。

「そんなにまとまった時間はとれない」と感じるかもしれませんが、一度にすべてを完成させる必要はありません。実際には、今日はカット、明日はテロップ入れというように作業を細かく分け、仕事や家事の合間のスキマ時間を使って進めている人も多くいます。慣れるまでには時間がかかりますが、作業を重ねるごとに動画が形になっていく楽しさを感じられるでしょう。

動画編集を始めるときにかかる初期費用

動画編集というと、たくさんの機材が必要なイメージがあるかもしれませんが、必要なものは意外とシンプルです。まず用意したいのは、編集作業を行うためのパソコンです。次に必要なのが、動画編集ソフトです。よく使われている編集ソフトには、Adobe Premiere(アドビ プレミア)などがあります。プロの現場でも使われているソフトですが、月額制で利用できるため、最初から高額なソフトを購入する必要はありません。

最近では、スマホ向けの無料・低価格の編集アプリも多く、まずはアプリで動画編集に慣れてから、Adobe Premiereなどの本格的なソフトに進む人も少なくありません。撮影機材については、自分で撮影した動画を発信したい人の場合、スマートフォンがあれば十分なケースもあります。実際に、Instagramなどでの旅行や飲食店の発信では、スマートフォンで撮影された動画も多く見られます。

また、首から下げて使える小型カメラなど、手軽に扱える撮影機材を活用している人もいます。このように動画編集は「すべての機材を一度に揃えなければならない仕事」ではありません。目的に合ったものを少しずつ揃えていきながら無理のない形で始められます。

初期費用の目安
項目 費用の目安 備考
パソコン 150,000円〜 メモリは16GB以上が推奨
編集ソフト 月額 3,000円前後 業界標準の編集ソフト「Adobe Premiere」の場合
小型カメラ (30,000円~) 自分で撮影したい場合。スマホでもOK

動画編集を未経験から始めた場合の収入の目安

動画編集の仕事は、始めたからといってすぐに安定した収入につながるものではありませんが、経験を積みながら自分のペースで少しずつスキルの幅を広げていくことで、収入も着実に増えていくでしょう。

最初は、数分の動画カットやテロップ入れといった単発の案件から経験を積み、月に5,000円から30,000円程度の収入を目指すのが一般的です。実際に副業として継続している人も、最初から多くの収入を得ていたわけではありません。単価の低い案件であっても、編集の流れやクライアントとのやり取りに慣れていくことが、その後の収入アップにつながります。

たとえば、1本3,000円前後のショート動画編集を月に5~10本こなすことで、月15,000円~30,000円ほどの収入になります。作業スピードが上がり、修正対応にも慣れてくると、YouTube動画編集や継続案件を任されるようになり、1本5,000円~10,000円程度の仕事にステップアップする人も少なくありません。

大切なのは、一つひとつの案件を丁寧に行い、継続することです。動画編集という仕事は長く続けるなかで、スキルだけでなく、クライアントからの信頼を積み重ねていくことが重要です。こうした積み重ねの結果、特定のクライアントとの直接契約や、動画編集だけでなく企画やサムネイル作成など仕事の幅が広がり、月収150,000円~200,000円程度を安定して稼いでいる人もいます。

未経験から始めた場合の収入の目安
収入の目安 期間 ステージ
5,000円~30,000円 1~3ヶ月目 基礎を学び、月数万円の収入を目指す
50,000円~100,000円 4~6ヶ月目 作業に慣れ、継続案件の獲得を目指す
150,000円~200,000円 1年目以降 継続案件、直接契約を増やし安定収入を目指す

40代以降の女性が、未経験から動画編集を仕事に選ぶメリット

時間や場所に左右されずに、自分のペースで続けやすい

動画編集の仕事は、パソコンとインターネット環境があれば自宅で完結します。通勤の必要がなく、作業時間も自分で調整しやすいため、家事や仕事と両立しながら続けやすい点が特徴です。また、動画編集は「ここまでやったら今日は終わり」と区切りをつけやすい作業でもあります。まとまった時間が取れなくても、30分や1時間といった細切れの時間を使って進められます。

40代以降になると、体力や集中力の変化だけでなく、子どもの成長や家族の状況など、生活環境が変わる人も少なくありません。そうしたライフスタイルの変化に合わせて無理なく取り組める点で、動画編集は未経験からでも続けやすい仕事と言えるでしょう。

在宅ワークとして働きながら、専門的なスキルを積み上げられる

動画編集は、経験を重ねるほど作業スピードや仕上がりが安定していく仕事です。最初から高度なスキルが求められるわけではありません。基本的な編集作業から一つずつ経験を重ねていくことで、自然と専門性が身についていきます。専門的なスキルを持つことは、これからの働き方を考える40代以降の女性にとって、大きな安心材料になります。

40代以降の女性の「暮らし目線」や「丁寧さ」が動画編集で強みになる

動画編集と聞くと、特別なセンスや若い感覚が必要な仕事のように感じるかもしれません。しかし実際には、40代以降の女性が日々の暮らしの中で培ってきた「感覚」が、そのまま仕事に活かされる場面が多くあります。たとえば、Instagramで流れてくる「丁寧な暮らし」や「料理動画」を見て、次のように感じたことはないでしょうか。

  • 「この工程は、もう少しアップで見たい」
  • 「このセリフを、テロップにすると面白そう」

このような視聴者の立場に立って考える感覚は、動画を「見やすく」「伝わりやすく」整えるうえで、とても大切なポイントです。また、テロップの読みやすさや誤字脱字のチェックといった丁寧な確認作業も、動画の完成度を大きく左右します。こうした誠実さや細やかな気配りは、クライアントから信頼され、継続的な仕事につながる大きな強みになります。

未経験から動画編集の仕事を始める3つの方法

1.まずは基礎スキルを身につける

まず基本的な編集スキルを身につけることから始めましょう。いきなりプロレベルを目指す必要はありません。未経験の人でも、基本の編集ができるようになれば、十分に仕事につなげられます。学び方には、大きく分けて「独学」と「スクール」の2つがあります。以下の図表ではそれぞれのメリットやデメリット、向いている人の特徴をまとめています。

独学とスクールの比較
学習方法 メリット デメリット こんな人におすすめ
独学
  • 費用がほとんどかからない
  • 自分のペースで進められる
  • 習得まで時間がかかる
  • 進め方がわからなくなる
  • まずはお金をかけずに始めたい人
  • 自分でコツコツ調べるのが得意な人
スクール
  • 短期間でスキルが身につく
  • プロに質問ができる
  • 費用がかかる
  • 決まった学習時間の確保が必要
  • 最短ルートで仕事につなげたい人
  • 自分で計画的に進めることが苦手な人

学習の進め方は、ご自身の状況に合った方法を選ぶことが大切です。学習しながら実際に手を動かして作った動画は、そのまま仕事応募時の「実績(ポートフォリオ)」として活用できます。このポートフォリオは動画編集を仕事にするうえでの「履歴書」のような存在です。経験を積み重ねながら、ブラッシュアップしていきます。

2.クラウドソーシングサイトで仕事に応募する

編集作業に慣れてきたら、実際の仕事に挑戦してみましょう。未経験の人が最初の仕事を見つけやすいのが、クラウドソーシングサイトです。クラウドワークスやランサーズ、ココナラなどのサイトでは、YouTube動画やSNS用ショート動画の案件が数多く募集されています。まずは「未経験者OK」や「初心者歓迎」などのショート動画のカットやテロップ入れなど、シンプルな仕事から始めてみましょう。実際のクライアントとのやり取りは、独学では得られない大きな学びになります。

3.SNSで自分の動画を発信してみる

動画編集のスキルは、企業や個人から依頼を受けるだけでなく、自分自身の発信にも活かせます。InstagramやYouTubeに日常や趣味、仕事の様子を投稿することで、あなたの得意なことや興味のあるテーマを伝えられるようになります。はじめから多くの人に見てもらえるわけではありませんが、動画編集のスキルを使って、お店やサービスの紹介動画を作れるようになると、投稿の質が上がり、フォロワーが増えるきっかけにもなります。

継続して発信することで、将来的に広告収入や企業からのPR依頼などにつながるケースもあります。また、自分のSNSでの発信はそれ自体が立派な「ポートフォリオ」になります。まずは無理のないペースで動画編集の練習と実績づくりを同時に楽しんでみてはいかがでしょうか。

未経験から動画編集を仕事にするという選択肢

動画編集は、特別な才能がある人だけの仕事ではありません。スマホやパソコンがあれば始められ、少しずつ経験を積みながらスキルを身につけていける仕事です。すぐに大きな収入になるわけではなく、学ぶ時間や慣れるまでの努力は必要です。それでも、在宅で続けられることや、年齢に関係なくスキルとして積み上がっていく点は、これからの働き方を考える40代以降の女性にとって、大きな魅力と言えるでしょう。

まずはスマホのアプリで動画を編集してみる、気になる講座を調べてみる、そしてクラウドソーシングサイトで実際の求人案件をのぞいてみるのも一つの方法です。「どんな仕事があるのか」「どんな条件で募集されているのか」を見るだけでも、動画編集の仕事がより現実的に感じられるでしょう。動画編集という新しいスキルを味方につけて、今の自分に合った働き方を考えてみてはいかがでしょうか。