<相談内容>

「主に輸入雑貨を扱う会社に勤務していますが、業績が思わしくなく退職者も増えています。以前も同業の勤務先でしたが、倒産直前にリストラに遭いました。現在の会社も前職の倒産前と同じ雰囲気があり、給料も減っていて不安です。転職か、もしくは持っている資格を活かしてフリーランスに転向するか悩んでいます。

保有資格は、家庭科の教員免許、カラーコーディネーター検定試験(スタンダードクラス)、色彩技能パーソナルカラー検定(モジュール2(中級))です。自分はフリーランスには向いていない性格だと思っていますが、この年齢で他業種に転職するのは難しいと思いますし、同業の会社に転職してまた同じ道を辿りたくはなく、フリーランスしかないような気がしています。

このような状況で仕事を変える場合のアドバイスと、今の家計で少しでも節約できるポイントがあれば教えていただきたいです」

<相談者のプロフィール>

・相談者42歳
-24年制大学卒業後、アパレル会社に10年間勤務。32歳から5年間輸入関連会社にて勤務するも、リストラに遭う(会社はその後倒産)。現在は輸入雑貨を扱う企業にて企画やバイヤーとして勤務。
・夫45歳(公務員)
・長男(小学5年生)
・次男(小学3年生)

<年収と1ヶ月の収支>
  • 年収:夫約700万円(うちボーナス150万円)、妻約480万円(うちボーナス100万円)
  • 1ヶ月の手取り合計:60万円(夫35万円、妻25万円)
  • 住居費:12万円
  • 食費・日用品費:9万円
  • 水道光熱費:2万5,000円
  • 通信費:1万5,000円
  • 保険料:3万円
  • 教育費・子ども費:5万円
  • 交際費:2万円
  • 娯楽費:3万円
  • 医療費:1万円
  • 夫婦のお小遣い:7万円

 

  • 支出合計:約46万円

<資産額>
  • 普通預金:350万円
  • 定期預金:250万円
  • 新NISA(夫):200万円
  • 新NISA(妻):150万円
  • 投資信託(特定口座):100万円
  • 保険(貯蓄型):200万円
  • 終身保険:150万円

 

  • 資産合計:1400万円

ファイナンシャルプランナーからのアドバイス

  • いきなり辞めるのではなく、副業からスタートがおすすめです
  • ”複業型”の働き方も視野に入れましょう
  • 保険やその他の固定費を見直しておくと安心です

「いきなり辞めない」収入を守りながら選択肢を広げる

現在の不安はもっともですが、家計的には毎月約13万円の黒字があり、すぐに収入を断つ必要はありません。まずは在職中に「試す期間」を持つことが重要です。具体的には、副業として資格を活かした仕事(カラー診断、講座、記事執筆など)を小さく始め、収入化できるか検証します。

その結果を見て転職や独立を判断すれば、リスクを大きく下げられます。「いきなり独立か転職か」ではなく、「収入の柱を増やしてから選ぶ」という順番が、家計と精神の両方を安定させる鍵になります。

「フリーランス=一本化」ではなく“掛け合わせ”で考える

フリーランスに向いていないと感じる方ほど、「一本で食べる前提」で考えてしまいがちです。しかし実際は、複数の収入源を持つ“複業型”が主流です。例えば、パートや業務委託で安定収入を確保しつつ、カラーや教育分野の仕事を組み合わせる方法があります。教員免許は教育系の仕事(非常勤・講座)に活かせますし、色彩系資格は副業と相性が良い分野です。

安定と挑戦を分けて持つことで、「自分には無理かもしれない」という心理的負担も軽くなり、現実的に継続しやすくなります。

家計は「保険」と「固定費」の見直しで余力をつくる

現在の家計は黒字ですが、将来の収入変動に備えて“守り”を強化しておくと安心です。特に見直し効果が大きいのは保険料(約3万円)です。必要保障額を再確認し、掛け捨て型へ整理できれば、月1万円前後の削減も可能です。また、通信費や娯楽費も含め、固定費を合計1〜2万円見直せれば、「収入が減っても耐えられる家計」に近づきます。

先に支出のハードルを下げておくことで、転職や働き方の選択肢が広がり、不安を現実的にコントロールできるようになります。

キャリアコンサルタントからのアドバイス

  • まずはリスクの小さい方法で試してみましょう
  • キャリアの棚卸しをしてみましょう
  • この先どんな風に働きたいか、考えてみましょう

「ためしてみる」選択肢を

フリーランスか転職かどちらかを選ばなければ、と考えると追い詰められてしまいますね。そんなときは、まず「お試し」でできる小さな行動から始めてみるのがおすすめです。

たとえば、資格を生かして知り合いの相談に乗る、ミニ講座開催、ブログで情報発信など、リスクの少ない方法で試してみるのです。実際にやってみると「自分に合っている働き方」が見えてくることがありますよ。

キャリアの棚卸し

「自分はこの業界しか知らない」という方こそ、丁寧にキャリアの棚卸しをすると、他の分野にも通用する力を見つけられることが多いです。以下を参考にふり返ってみましょう。

  1. 時系列で経歴を整理する(どんな会社で、どんな仕事を、どれくらいしたか)
  2. 仕事で工夫したことや成果を思い出す(数字やエピソードを含めて)
  3. その仕事が誰の役に立ち、どんな課題を解決したのかを書き出す
  4. その経験やスキルが、他の業界や職種でどう活かせそうかを考えてみる

たとえば「バイヤー」経験によって、市場調査、トレンドを読む力、交渉スキルなどのさまざまなスキルを身につけてきたことでしょう。これらは、ECサイトの企画、広報、教育分野での講座設計など業界を超えて活かせる力です。まずは自分が持っている力に気づくことが、転職やキャリアチェンジの第一歩になります。

「どんなふうに働きたいか」

「年齢」や「経験」ではなく、「これからどう生きていきたいか」を中心に考えてみましょう。これからの5、10、20年後を想像してみてください。

どんな働き方をしていたい?どんな人と関わっていたい?どんな生活リズムが心地よい?収入や働く時間、自分や家族との時間のバランスは?

こうした問いを通して「理想の暮らし」が見えてくると、それに合った仕事や働き方のヒントも見つかってきます。未来の自分から逆算して、今できることを小さく始めて、不安を少しずつ希望に変える力にしていきましょう。