日々の生活とキャリアの両立に悩む女性は、少なくありません。このままの条件で働き続けたいけれど、家事や育児と仕事のバランスに限界を感じる……。 そんな時、いろいろな働き方の選択肢を模索しますよね。今回は、リフォーム業界でフリーランスという働き方を選び、充実したライフスタイルを実現された大槻はるなさんにお話を伺いました。

リフォーム業界で磨いたスキルを活かし、フリーランスで軽やかに飛び回る日々。

━━現在のお仕事内容について教えてください。

現在は、前職の経験を活かして、住宅リフォームを手掛ける企業で業務委託として働いています。 主な仕事としては、リフォームの新規依頼の連絡が入ると、お客様との最初の打ち合わせ、現場調査、見積作成、契約業務、職人さんの手配、工事申請、資材発注、工事立ち合い、現場監督までの一連の流れを担当しています。

ほぼ毎日新規の依頼が入ってくるので、車で関東圏のマンションを飛び回っています。

━━たくさんの案件を平行して担当されているのですね。

そうですね。月に10件とか。落ち着く時期もありますが、1か月以内に完了することが無いので、案件が雪だるま方式に重なっていって、毎日お客様と連絡を取っている感じです。

また、マンションのイベントで開催するリフォーム相談会にも出ています。「今日リフォームを担当する者がいるので、何かお住まいのお困りごとがありましたら声をかけてください。」みたいな感じです。その他にも余裕があるときは、事務のお手伝いもしています。

━━前職では、どんなお仕事をされていましたか?

新卒で2011年にリフォーム会社に入社し、2019年までの8年間で2社経験しました。

━━今のお仕事につながる“修行期間”と言えそうですね。

そうですね、リフォーム会社はいろいろ覚えることが多いので、その期間にしっかり経験を積みました。

━━その期間で取った資格などはありますか?

2社目が介護保険を使った、住宅改修の仕事だったので「福祉住環境コーディネーター2級」を取得しました。「福祉用具専門相談員」も取りましたね。

元々、大学が社会福祉学科なんです。私が小さい頃、大好きだった祖母の体が不自由になってしまって。そのためにバリアフリーの工事をしたところ、祖母がどんどん元気になっていきました。それを見て感動し、目指すのはバリアフリーの工事をする仕事かなと思うようになりました。

頑張りも報われず、なかなか軌道に乗らなかった育休復帰。フルタイムの限界を感じた。

━━では、目指すお仕事に就くことができたのですね。その後、別の業種に転職されたとのことですが、どういう経緯があったのですか?

2社目に在職中、長男を出産して育休を取得しました。その後復帰したのですが、まったく別の店舗に異動となり、通勤距離もさらに遠くなってしまいました。

当時1歳だった子供の体調不良で休みも多く、それも原因で自分の立場がなくなってしまった気がしました。自分にしかできない業務も多かったので、会社に相談してみましたが結果的に仕事環境は改善する事がなく「ここでの未来はないかな。」と思ってしまったんですよね。

それで仕事を辞めたのですが、育休を取って保育園も入れたので、仕事には復帰しないといけない。畑違いでしたが、とりあえず、家から近くて時給がよい、大手損害保険会社の窓口業務に就きました。

そこでは3年間勤務して、とても良い会社だったのですが、コロナ禍真っ最中に次男を出産。育休が明けて保育園に行くようになっても、尿路感染症に罹患して付き添い入院が数度ありました。

それ以外にも発熱での呼出しがすさまじく、当時は濃厚接触者になると会社に行ってはいけないし。そうすると欠勤することになる。給与にも響き、何のために働いているのだろうと思ってしまって。

また、そのころ自分の体調不良でメンタルが落ち込むこともあり、家庭と仕事との両立も難しくなってきて「これ、フルタイムで働くのは無理じゃない?」という感じになったんですね。

正社員でなくても、理想のライフスタイルをかなえたい!「人生のわがままプラン」とは?

━━現在の企業様とお仕事するようになったきっかけを教えてください。

損害保険の仕事を辞めて、正社員で働くのは無理と考え、在宅ワークをしていました。その時、フリーランスという選択で、お金も稼ぎ、子育てもできて、時間のコントロールが自由で、働ける時間にがっつり働ける、そんな「人生のわがままプラン」を実践してみようと思ったのです。

たまたま女性の転職イベントが近くであり、フラッといってみたら、リフォーム会社が何社か出展していました。フリーランスとしての決意を固め、何社かアピールしたのですが、なかなかご縁がありませんでした。

そんな中、現在の企業だけが、お話を聞いてくださり「人手が足りないからぜひに」というお話で、すぐ社長面接になりました。

面接では、女性目線やママ目線のプランも立てられる、そのスキルもあるなど強みを全面に出し切り、あれよあれよと業務委託契約を締結することになりました。

今年で3年目。本当に良いご縁に恵まれ、良い感じにお仕事ができています。

フリーランスの選択は、気持ちのゆとりを生み、私も家族も笑顔が増えた!

━━では、正社員だった前職とフリーランスの現職を比較して、ビフォアー・アフターの変化を伺います。

①一番変わったことは何ですか?

時間の使い方ですね。あと気持ちの持ちようも変わったと思います。

以前は、忙しさで家事の手が回らず、買い物の買い忘れも多くて……。保育園の送迎も「なんで私だけ頑張らなきゃいけないの?」と思う事が多かったです。また、子どもが熱を出して会社を休む連絡をするのが本当に苦痛でした。

しかし、今は自分で時間をコントロールできるようになり、気持ちにゆとりが生まれました。

子どもの体調が悪くなっても、スケジュールは何とかできるし、見積などは自宅で夜やってもいい。自分の体調も考えながら、時間をマネジメントできるのが大きいです。

そして、ゆとりのある予定の日は、子どもを送り出した8時から10時までを自分の時間にしています。ドラマを見たり、ゆっくり買い物にいったり。そのことで、家事をやる時間もできて、ちゃんと生活できるようになったんです。

私も笑顔になる時間が増えて明るくなり、家族への接し方が変わりました。

━━まさに「わがままプラン」の実現ですね。

はい。ありがたいことに、本当に上手くいっています。

━━ご主人のお仕事への理解についてはいかがですか?

個人事業主になる事は、すごくチャレンジングなことです。報酬もすごく波があるし。しかし、主人が大黒柱としていてくれるから、私が自由に働けています。主人の後押しがなければ、今の自分はないです。理解して、応援してくれていることに感謝しています。

②やりがいはなんですか?

今は、ダイレクトではありますが、報酬がまとまって入ると「やったー!」という感じです(笑)。

会社員時代もボーナスで嬉しい時もありましたが、決まった給与だった。今は、自分が頑張って身を粉にしてやった仕事の分だけ報酬がもらえるので、本当にうれしいです。金額が少ない月でも、次は頑張ろうって思いますし。報酬は大きなモチベーションになっています。

しかしその一方で、健康保険や年金など社会保障的にも会社には守られていた。今は経費の管理や確定申告の知識などお金の知識は身に着けておきたいと思っています。

あと、お客さまから感謝されるのはすごく嬉しいです。お客さま、職人さんへの感謝と自分もよく頑張ったねという気持ちが芽生えるとやっぱり気持ちがいいです。

③大変さや苦労する点はどんな所ですか?

なにより身体が資本なので、健康を保つために、体調を整えることが本当に大事だなと思っています。常に元気でいることを意識するのが意外と大変だと感じています。

この間も腰痛になったので「運動して筋肉つけないと。」と思いました。

仕事を楽しもう!いろいろな働き方の選択肢を受け入れてみよう!

━━大切にしている考え方があったら教えてください。

そうですね。自分が心から楽しんでるかどうか、楽しめるかどうかというのがミソかなと思っています。子供を見ていても、本当に好きなことは伸びしろがありますよね。

私は、今度ライターにチャレンジしたいと思っていますが、それも文章を読んだり書いたりが好きなので。それが仕事になれば最高じゃないかと。

仕事にしても自分が楽しめるのが重要だと思っています。

━━では、最後に働き方や仕事を変えたいと思っている方にアドバイスがあったらぜひお願いします。

「今の働き方だけが正解ではない、働き方って意外にいっぱいあるんだよ。」と伝えたいです。

スキルがあるのに子育てなどで思うように働けず、モヤモヤしている方がいると思いますが、フリーランスという道もあるかもしれません。

人生、何が転機で変わっていくかわからない。出産後の私だったら、まさか数年後にフリーランスで働いているなんて信じられなかった。なのでいろいろな選択肢を受け入れられる心持ちを大切にしてほしいなと思います。