
自分自身の夢
子育てをしながら個人事業主として活動を続ける中で、SNSや交流会で出会うたくさんの素敵な方々に刺激を受け、「私もこんなふうになりたい」「こんな活動をしていきたい」と思うようになりました。
これまでは、目の前のことに一生懸命取り組む日々でしたが、活動を始めて5年が経つ頃、ふと「自分でマルシェを主催してみたい」という漠然とした夢が芽生えてきました。
その頃から、地域で活動する個人事業主やこれから始めたい方々が集まる場にも積極的に参加するようになりました。そこでは、お互いの夢や目標を「言葉にして伝える」ことを大切にし、応援し合う文化がありました。私も「マルシェを開催したい」と夢を話すことで、「その夢を叶えるには今、何をすべきか」「どんなマルシェを開催したいのか」と、少しずつ具体的に考えを深めていくようになりました。
子育てからのヒント
ある日、子供たちと買い物をしていたときのこと。
レジでお釣りを受け取ると、子供たちが「ママ、お金が増えたね!」と無邪気に言いました。
私は驚きつつも、「これはお釣りだよ。払った分があるから実際には減っているんだよ」と説明しましたが、子供たちは重みのある500円玉の方が1000円札より価値があると思っていたのです。
最近はキャッシュレス決済が主流で、お小遣いもPayPayやSuicaなどのデジタルツールで渡す家庭も多くあります。
そんな中で、子供たちの「お金」への実感や価値の理解が薄れてきていることに気づきました。
この体験をきっかけに、「子供たちにお金の大切さを学んでほしい」と思い、子供たち自身が“お金を稼ぎ、使う”経験ができる場として「こどもマルシェ」を主催することを決めました。
新しい出会いが背中を押してくれた

母校の大学で、卒業生代表として講義をする機会をいただきました。
当時関わることのなかった教授ともご縁があり、私の活動や子育てとの両立、夢についてお話しする機会がありました。
すると教授が「それ、すぐにでも実現させましょう!」と背中を押してくださり、その言葉に後押しされてすぐに行動へ。
実行委員会を開設し、マルシェ開催に向け本格的に動き出しました。
「言葉にする」ことで、夢は動き出す
私たちは母親であると同時に、一人の人間として夢や目標を持っています。
「こうなりたい」「こんなことをしてみたい」と思っている気持ちを、心の中だけに留めるのではなく、言葉にして誰かに伝えることで、その夢は動き出すのだと私は実感しています。
たとえ最初は小さなつぶやきでも、誰かに話すことで共感や応援が生まれ、自分自身の行動にもつながっていきます。これからも私は、自分の夢を言葉にし、周りと共有しながら、一歩ずつ叶えていきたいと思っています。
子育て中は、自分のことを後回しにしがちな毎日かもしれません。けれど、ママ自身の「やりたいこと」や「好きなこと」も、決して忘れないでください。
あなたの夢を応援してくれる人は、きっとどこかにいます。そして何より、お母さんが楽しそうに夢を追いかける姿は、子供にとって最高の教材になります。
「いつか…」ではなく、まずは「こんなことをしてみたい」と口に出すことから、夢は少しずつ形になっていきます。同じように子育てや家庭、仕事に追われているあなたも、きっと何かしらの「やりたいこと」を心の中に持っているはずです。
ぜひ、それを言葉にしてみてください。

Tama lulu
須澤侑子さん
- 「ママと赤ちゃんのためのワークショップ教室Tamalulu」主宰。
ハンドメイド石けん教室や子ども向けマルシェ「たまこマルシェ」を開催。 - 3児の母として育児に奮闘する中、ワークショップとの出会いをきっかけに起業。
自身の経験を活かし、ママの息抜きの場を提供。 - やらぬ後悔より、やる後悔」を信念に、子育て中のママたちの笑顔を増やす活動を展開。