
「モデルをしています」と話すと、「えっ、ママなのに?」と驚かれることがあります。
でも実は、誰よりも私自身が一番「そんな私、無理かもしれない」と思っていました。
モデルを始めたきっかけは、昨年出場したBeauty Japanというコンテスト。 外見だけでなく、内面や「在り方」と向き合う4ヶ月間は、自分を深く見つめ直す時間でした。
役割の中で見失った“私らしさ”

私は昔から自己表現が好きだったはずなのに、いつのまにか周囲の目を気にして、「やりたいこと」にさえ自分で許可を出せなくなっていました。
母として、妻として、何か「役割」の中で、「本当の私」を後回しにしていたのかもしれません。
5年前には「役割」という鎖で自身を縛り続けてきた結果、心身のバランスを大きく崩して今すぐにでも安静休養をと1ヶ月もの間、小さな子どもたちと離れて緊急入院。
強制終了に追い込まれたことで、こんなになるまで自分の心を蔑ろにしてはいけないと心に誓いました。
そんな私の殻を破ってくれたのがコンテストでした。
殻を破って広がった世界
ステージに立つことや写真に写ることが「怖さ」ではなく「楽しさ」へと変わっていったとき、応援してくれた方々から「もっと撮らせてほしい」と声をかけていただき、モデルの道が自然と始まりました。
最近、秘めフォトという撮影イベントに1年ぶりに参加しました。
レタッチをほとんどせず、メイクも衣装も最小限。
「引き算の美」で、リアルな私自身と向き合う時間。
そこで改めて気づいたんです。
私はずっと「自信のなさ」から、自分を小さく見積もり、「アマチュアだから…」と遠慮していた。
でも、私という存在に価値を感じて依頼をくださる方々がいる。
その事実を、私はちゃんと誇っていい。
最近出会った音楽の中にも、自分の魂を奥底から突き動かすエネルギーがありました。
自分こそが一番自分にダメ出しして、棘を刺してきた——
そんな気づきに胸が震えて、「見えない何かに怯えたり、ありもしない正解探しをするのはもうやめよう」 「もっと、素直に好きなことを突き抜けてもいいんじゃないか」って思えたんです。
“表現”が、私の人生をつくる

私は、表現が好き。
写真を通しても、また心を扱うセラピストとしてクライアントさんのお悩みを解いていくときにはオラクルカードを通しても、「感じたことを伝えていく」その時間が、なによりも心が躍る。
母であることも、表現者であることも、どちらも“私”。
どちらかを諦めるのではなく、重ねながら進んでいく——
私にとっては表現していることが人生そのものなのです。
そんな生き方を、これからも大切にしていきたいと思っています。

ホリスティックライフスタイリスト
辻原久美子さん
- 母であり表現者、等身大で輝く女性
- コンテストを機にモデルとして再出発
- 心と向き合うセラピスト&写真表現者